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試合には負けたが勝負には勝った


米大リーグ、レッドソックスの松坂大輔(26)は11日(日本時間12日)、当地の本拠地、フェンウェイ・パークでのマリナーズ戦で2度目の先発登板をした。注目のイチロー(33)とのメジャー初対決は、一回の第1打席が投ゴロ、三回は中飛、五回は空振り三振。七回も二ゴロに打ち取って4打数無安打に抑え、松坂に軍配が上がった。2人の対戦は00年8月以来7年ぶりだった。

 松坂はこの日が本拠地デビュー戦。マリナーズの城島健司(30)に2本の二塁打を許すなど7回8安打3失点で降板し、メジャー初黒星を喫した。

 ◇松坂とイチローの第2章 松坂の「完勝」で幕開け

 カメラのフラッシュのまばゆい閃光(せんこう)が松坂とイチローを包み込んだ。底冷えが続く春のボストンで、18・44メートルの空間を挟み、両雄のライバル心がむき出しになった。

 「最も対戦したい打者」と話したイチローとのメジャー初対決。一回表、その初球に松坂は78マイル(約125キロ)のカーブを投げた。真正面から向うことは避けてでも、イチローの出塁を防ぐ勝負に松坂は出た。

 松坂がメジャー初勝利を挙げた翌日(6日)、イチローは祝福の言葉を口にしている。「大輔は純粋な気持ちで(米国に)来ている。気持ちがいいですね」と。だが、賛辞がじかに伝えられることはなかった。プライベートでも交流がある2人にもかかわらず、だ。松坂も「(イチローから祝福が)来ることは、頭の中に入っていない」。その口ぶりには、たとえ仲が良かろうと、次に敵対する打者から祝いの言葉を掛けられることを望んではいない、という強いメッセージが込められていた。

 99年5月のプロ初対決。当時のことを松坂はこう話す。「イチローさんのバットが刀に見えました」。最速154キロの速球とキレのあるスライダーで3打席連続三振を奪いながらも、松坂は、切っ先の鋭いイチローのバットに畏怖(いふ)を感じていたのだ。

 00年8月の最後の対決から約6年8カ月。シーズン最多安打記録を打ち立て、6年連続200安打を放つ、大リーグ屈指の好打者イチローのバットは、より名刀になった。しかし、誉れ高き名刀をへし折ることが、メジャーリーガー松坂の誇りであり、楽しみである。

 第1打席。内角を主体に攻めた気持ちにそれが表れた。2−3から投じた94マイル(約150キロ)の速球で投ゴロに仕留めると、第3打席にはフォークボールで空振りの三振。この日の4打席は無安打に抑えた。

 大リーグ史上の系譜に残る2人の名勝負の第2章。松坂の「完勝」で、そのページは開いた。  

引用MSN